キンミズヒキ属

キンミズヒキ属
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : バラ上類 Superrosids
階級なし : バラ類 Rosids
階級なし : マメ類 Fabids
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
亜科 : バラ亜科 Rosoideae
: キンミズヒキ属 Agrimonia
学名
Agrimonia L.[1]
タイプ種
Agrimonia eupatoria L.[1]
和名
キンミズヒキ属(金水引属)[2][3]
  • 本文参照
ウィキメディア・コモンズには、キンミズヒキ属に関連するメディアがあります。
ウィキスピーシーズにキンミズヒキ属に関する情報があります。

キンミズヒキ属(キンミズヒキぞく、学名:Agrimonia、和名漢字表記:金水引属)は、バラ科の属の1つ[4]

特徴

多年草根茎は肥厚する。は直立し、毛が生え、奇数羽状複葉のが互生し、小葉の縁に鋸歯がある。葉柄の基部に托葉があり合着する。茎先に総状花序をつけ、は両性で小型。花柄は短い。花床筒は倒円錐形、片は5個。花弁は5個で黄色。雄蕊は5-30個。心皮は2個。果実痩果で、硬い花床筒の中に1-2個ある。花床筒の縁に副萼片が変化したものといわれる鉤状のがあり、果時に、この刺が動物体に付着して運ばれ、種子が散布される[4]

分布

ユーラシア大陸、北アメリカ大陸と南アメリカ大陸の温帯に10数種分布する。日本には3種ある[4]

日本に分布する種

和名、学名はYistによる。

  • チョウセンキンミズヒキ Agrimonia coreana Nakai - 花の径10-16mmとやや大きく、細い花穂にまばらにつき、ことに花序の下部には離れてつく。雄蕊は12-30個。花期は7-8月。茎の高さ30-80cm。山地や高原にまれに生える。北海道・本州・四国・九州、朝鮮半島中国大陸(東北部、山東省)、ウスリーに分布する[4]。絶滅危惧II類(環境省)。
  • ヒメキンミズヒキ Agrimonia nipponica Koidz. - 花の径5-7mmと小さく、花弁も狭い。花は細い花穂にまばらにつく。雄蕊は5-8個。花期は8-10月。茎の高さ30-80cm。小葉の先はあまりとがらない。山地、丘陵地の林下や渓側に生える。北海道(南部・西部)・本州・四国・九州(屋久島)、朝鮮半島南部、中国大陸中南部に分布する[4]
  • キンミズヒキ Agrimonia pilosa Ledeb. var. japonica (Miq.) Nakai - 花の径7-10mmとやや小さく、太い花穂に密につく。雄蕊は8-14個。花期は8-10月。茎の高さ50-100cm。小葉の先は多くはとがる。低地、山地にふつうに生える。北海道・本州・四国・九州、朝鮮半島、中国大陸、サハリン、ウスリー、インドシナ半島に分布する[4]

その他の種

学名はAgrimonia The Plant Listから

  • Agrimonia aitchisonii Sch”nb.-Tem.
  • Agrimonia bracteata E.Mey. ex C.A.Mey.
  • Agrimonia eupatoria L.
  • Agrimonia gorovoi Rumjantsev
  • Agrimonia granulosa Juz.
  • Agrimonia gryposepala Wallr.
  • Agrimonia microcarpa Wallr.
  • Agrimonia parviflora Sol.
  • Agrimonia pilosa Ledeb. - キンミズヒキの基本種
  • Agrimonia procera Wallr.
  • Agrimonia pubescens Wallr.
  • Agrimonia repens L.
  • Agrimonia rostellata Wallr.
  • Agrimonia striata Michx.

ギャラリー

  • ヒメキンミズヒキ
    ヒメキンミズヒキ
  • Agrimonia eupatoria
    Agrimonia eupatoria
  • Agrimonia gryposepala
    Agrimonia gryposepala
  • Agrimonia parviflora
    Agrimonia parviflora
  • Agrimonia procera
    Agrimonia procera
  • Agrimonia pubescens
    Agrimonia pubescens
  • Agrimonia rostellata
    Agrimonia rostellata
  • Agrimonia striata
    Agrimonia striata

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b Agrimonia, Tropicos
  2. ^ 『山溪ハンディ図鑑1 野に咲く花)』p.300
  3. ^ 『新牧野日本植物圖鑑』p.294
  4. ^ a b c d e f 『改訂新版 日本の野生植物3』p.25

参考文献

  • 林弥栄監修、平野隆久写真『山溪ハンディ図鑑1 野に咲く花』、1989年、山と溪谷社
  • 牧野富太郎原著、大橋広好・邑田仁・岩槻邦男編『新牧野日本植物圖鑑』、2008年、北隆館
  • 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 3』、2016年、平凡社
  • 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」
  • The Plant List
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