ラカトシュ賞

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ラカトシュ賞(Lakatos Award)は、科学哲学の分野の優れた貢献に対して与えられる賞。年1度、過去6年間に出版された英語書籍から選出される。

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの教授を務めていたハンガリー出身の科学哲学者ラカトシュ・イムレを記念するため設立された。運営母体になっているのはギリシャの海運業者で慈善家として知られるイアニス・ラトシス(英語版)が設立したラトシス基金である。

現在のラカトシュ賞選考委員会の委員は以下の通り。

匿名審査員たちから推薦された候補作から選考委員会が受賞作を決定する。賞金は1万ポンド。

受賞者はロンドン・スクール・オブ・エコノミクスを訪れ、講演をおこなう決まりになっている。

受賞者

過去の受賞者は以下の通り。邦訳のある作品の題名は邦題に従い、原題は略した。

  • 1986年
  • 1987年
  • 1988年
    • マイケル・レッドヘッド『不完全性・非局所性・実在主義--量子力学の哲学序説』(1987年)
  • 1989年
    • ジョン・アーマン『決定論入門』A Primer on Determinism(1986年)
  • 1991年
  • 1993年
    • ピーター・アチンシュタイン『素粒子と波動--科学哲学の歴史試論』Particles and Waves: Historical Essays in the Philosophy of Science(199O年)
    • アレクサンダー・ローゼンバーグ『経済学--数学的政治学か収穫逓減の科学か』 Economics--Mathematical Politics or Science of Diminishing Returns?(1992年)
  • 1994年
  • 1995年
    • ローレンス・スクラー『物理学と偶然性--統計的方法の基礎付けに関する哲学的諸問題』Physics and Chance: Philosophical Issues in the Foundations of Statistical Mechanics(1993年)
  • 1996年
    • アブナー・シモニ『自然主義世界観の探求』The Search for a Naturalistic World View(1993年)
  • 1998年
    • ジェフリー・バブ『量子の世界を解読する』Interpreting the Quantum World(1997年)
    • デボラ・メイヨー『経験的知識の誤謬と発展』Error and the Growth of Experimental Knowledge(1996年)
  • 1999年
  • 2000年
    • 受賞作なし
  • 2001年
  • 2002年
    • ペネロプ・マディ『数学における自然主義』Naturalism in Mathematics(1997年)
  • 2003年
  • 2004年
    • キム・ステルレルニー『敵対する世界で思考すること--人間的認知の進化』Thought in a Hostile World: The Evolution of Human Cognition(2003年)
  • 2005年
    • ジェイムズ・ウッドワード『事実を生じさせること--因果的説明の理論』Making Things Happen: A Theory of Causal Explanation(2003年)
  • 2006年
    • ハーヴェイ・ブラウン『物理学の相対性理論--動学的観点による時空構造』Physical Relativity: Space-time Structure from a Dynamical Perspective(2005年)
    • ヘイソック・チャン『温度の発明--測定と科学的進歩』Inventing Temperature: Measurement and Scientific Progress(2004年)

外部リンク

  • ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス内のラカトシュ賞に関するサイト(英語)