ブライアン・サイプ

ブライアン・サイプ
Brian Sipe
基本情報
ポジション クオーターバック
生年月日 (1949-08-08) 1949年8月8日(74歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カリフォルニア州サンディエゴ
身長: 6' 0" =約182.9cm
体重: 185 lb =約83.9kg
経歴
大学 サンディエゴ州立大学
NFLドラフト 1972年 / 13巡目全体330位
所属歴
1974–1983 クリーブランド・ブラウンズ
1984 ニュージャージー・ジェネラルズ (USFL)
1985 ジャクソンビル・ブルズ (USFL)
受賞歴・記録
シーズンMVP(1回)
1980
オールプロ選出(1回)
1980
プロボウル選出(1回)
1980
その他受賞・記録
タッチダウンパス数1位(1979)
NFL 通算成績
TD-INT 154–149
パスヤード 23,713
レイティング 74.8
Player stats at NFL.com

ブライアン・サイプ(Brian Winfield Sipe, 1949年8月8日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ出身のアメリカンフットボールの元選手。フットボール現役時のポジションはクォーターバックNFLクリーブランド・ブラウンズ1974年から1983年まで10シーズンプレーした後、新興リーグ・USFLに移籍し、2年後に引退した。引退後は、学生フットボールの指導者として活躍した[1]

1980年シーズンには、NFLのシーズンMVPに輝いた。

経歴

NFL

キャリア序盤

サイプは、1972年のNFLドラフト(英語版)でクリーブランド・ブラウンズから13巡目指名を受けて、NFL入りした。最初の2年間は控えに甘んじ、プレーすることはなかった。

1974年シーズン、10月27日のデンバー・ブロンコス戦で12点差を逆転する活躍をして以後、サイプは4試合に先発した。しかし、4試合の内、1試合しかチームを勝利に導くことができず、再び先発の座を奪われた。

1975年シーズン、ブラウンズが開幕から大差で3連敗した後、サイプが先発QBに昇格した。サイプが先発QBに昇格すると、相手チームとの点差が縮まったものの、3連敗を喫し、再び控えに降格した。

1976年シーズン、9月12日に先発QBのマイク・フィプス(英語版)が怪我をすると、先発QBに昇格し、そこからレギュラーに定着した。このシーズン、先発QBとして試合を9勝5敗と好成績を収め、前年からチームの勝利数を6勝上積みした。

1977年シーズン、サイプはチームをシーズン最初の7試合で5勝に導いた。しかし、11月13日のピッツバーグ・スティーラーズ戦第2Qに肩を負傷して、シーズンを終えた。サイプが抜けた後のブラウンズは成績が芳しくなく、最終週を前にフォレスト・グレッグヘッドコーチが解雇され、守備コーディネーターのディック・マゼロウスキが暫定ヘッドコーチを務めた。

1978年シーズン、サイプは負傷から復帰し、2,906パスヤード、21タッチダウンパスの好成績であったが、チームとしては8勝8敗でプレーオフ進出を逃した。

1979年シーズンに入ると、ブラウンズをサイプの攻撃を中心として、接戦を逆転で勝利する試合が多くなった。そのスリリングな試合展開から、1979年シーズンと1980年シーズンのブラウンズは、「Kardiac Kids」という愛称で知られている。この2シーズンで、ブラウンズは第4Q以降に8回の逆転と11回の決勝ドライブを成功させている[2]

1980年(MVP受賞)

1980年シーズン、サイプは4,132パスヤード、30タッチダウンを決め、ブラウンズの1972年シーズン以来のポストシーズン進出に貢献した。この活躍により、サイプはプロボウルに選出され、シーズンMVPに輝いた。しかし、第2シードで出場したプレーオフ第1戦のディビジョナルプレーオフで、オークランド・レイダースに敗れ、敗退となった。その試合でブラウンズは残り49秒に敵陣13ヤードまで攻め込んだが強風のため、FGを失敗する危険を恐れてパスを選択した。オジー・ニューサムへのパスはエンドゾーン内でレイダースのセイフティ、マイク・デービスにインターセプトされ、12-14で敗れた。

「:en:Red Right 88」も参照

1981年-1983年

1981年シーズン、サイプが3876ヤードを投げたのにもかかわらず、チームは5勝11敗という成績に終わった。

1982年シーズン、ストライキで短縮されたシーズンの序盤6試合でサイプはチームを2勝しか導けず、7試合目には3年目のQBポール・マクドナルドと交代で控え選手に甘んじた。

1983年シーズン、先発に復帰したサイプは、3,566パスヤード、26パスタッチダウンを記録し、チームを9勝7敗でプレーオフ進出に導いた。しかし、シーズン中に新興リーグ・USFLニュージャージー・ジェネラルズ(英語版)との交渉をしたことが、ブラウンズの経営陣の怒りを買い、このシーズン限りでブラウンズを退団することとなった。

USFL

ブラウンズを退団したサイプは1984年、USFLのジェネラルズと契約をし、翌年は同じくUSFLのジャクソンビル・ブルズ(英語版)と契約し、プレーした。そして、1985年シーズンをもって引退した[3]

引退後

引退後、サイプは故郷のサンディエゴに戻り、予科のフットボールチームをコーチし、75勝21敗1分という好成績を収めた。2009年から2014年までサイプは、サンディエゴ州立大学でもコーチを務めた[1]

成績

NFL

チーム GP Att Comp Pct Yards TD Int Rate
1974 CLE 10 108 59 54.6 603 1 7 47.0
1975 CLE 7 88 45 51.1 427 1 3 54.4
1976 CLE 14 312 178 57.1 2,113 17 14 77.3
1977 CLE 9 195 112 57.4 1,233 9 14 61.8
1978 CLE 16 399 222 55.6 2,906 21 15 80.7
1979 CLE 16 535 286 53.5 3,793 28 26 73.4
1980 CLE 16 554 337 60.8 4,132 30 14 91.4
1981 CLE 16 567 313 55.2 3,876 17 25 68.2
1982 CLE 6 185 101 54.6 1,064 4 8 60.7
1983 CLE 15 496 291 58.7 3,566 26 23 79.1
通算 125 3,439 1,944 56.5 23,713 154 149 74.8

USFL

Year Team GP Att Comp Pct Yards TD Int Rate
1984 NJG 16 324 192 59.3 2,540 17 15 82.3
1985 JAX 89 55 61.8 685 4 2 91.5
通算 413 247 56.5 3,225 21 17 84.3

脚注

  1. ^ a b Kiesel, Connor (2015年1月7日). “Former Browns QB Sipe reportedly removed as San Diego State QB coach”. Fox Sports. 2016年1月20日閲覧。
  2. ^ "Brian Sipe's Career 4th quarter comebacks and game-winning drives" Pro-Football-Reference.com
  3. ^ https://www.upi.com/Archives/1983/12/27/Brian-Sipe-a-13th-round-draft-pick-who-survived-12/6378441349200/
 
業績
AP通信NFL最優秀選手賞
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
NFLパサーレイティング1位(英語版)
1930年代
  • 36 A.ハーバー(英語版)
  • 37 E.ダノウスキ(英語版)
  • 38 E.ダノウスキ(英語版)
  • 39 P.ホール(英語版)
1940年代
  • 40 S.ボウ
  • 41 S.ラックマン(英語版)
  • 42 C.イスベル(英語版)
  • 43 S.ラックマン(英語版)
  • 44 F.フィルコック(英語版)
  • 45 S.ボウ
  • 46 S.ラックマン(英語版)
  • 47 S.ボウ
  • 48 T.トンプソン(英語版)
  • 49 T.トンプソン(英語版)
1950年代
  • 50 N.バンブルックリン(英語版)
  • 51 B.ウォーターフィールド(英語版)
  • 52 T.ロート(英語版)
  • 53 O.グレアム
  • 54 A.バーク(英語版)
  • 55 O.グレアム
  • 56 E.ブラウン(英語版)
  • 57 T.オコネル(英語版)
  • 58 J.ユナイタス
  • 59 C.コナーリー(英語版)
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
NFLパッシングタッチダウン1位(英語版)
1930年代
  • 32 A.ハーバー(英語版)
  • 33 H.ニューマン(英語版)
  • 34 A.ハーバー(英語版)
  • 35 E.ダノウスキ(英語版)
  • 36 A.ハーバー(英語版)
  • 37 B.マスターソン(英語版)
  • 38 B.モネット(英語版)
  • 39 F.フィルチョック(英語版)
1940年代
  • 40 S.ボウ
  • 41 C.イスベル(英語版)
  • 42 C.イスベル(英語版)
  • 43 S.ラックマン(英語版)
  • 44 F.フィルチョック(英語版)
  • 45 S.ラックマン(英語版) / B.ウォーターフィールド(英語版)
  • 46 S.ラックマン(英語版) / B.ウォーターフィールド(英語版)
  • 47 S.ボウ
  • 48 T.トンプソン(英語版)
  • 49 J.ルジャック(英語版)
1950年代
  • 50 G.ラターマン(英語版)
  • 51 B.レーン(英語版)
  • 52 J.フィンクス(英語版) / O.グレアム
  • 53 B.トマソン(英語版)
  • 54 A.バーク(英語版)
  • 55 Y.A.ティトル(英語版) / T.ロート(英語版)
  • 56 T.ロート(英語版)
  • 57 J.ユナイタス
  • 58 J.ユナイタス
  • 59 J.ユナイタス
1960年代
  • 60 J.ユナイタス
  • 61 S.ジャーゲンセン(英語版)
  • 62 Y.A.ティトル(英語版)
  • 63 Y.A.ティトル(英語版)
  • 64 F.ライアン(英語版)
  • 65 J.ブロディ
  • 66 F.ライアン(英語版)
  • 67 S.ジャーゲンセン(英語版)
  • 68 E.モラル(英語版)
  • 69 R.ガブリエル(英語版)
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
AP通信 オールプロ ファーストチーム選出(1回)
AP通信 1980 オールプロ ファーストチーム
クォーターバック
ランニングバック
ワイドレシーバー
  • ジョン・ジェファーソン(英語版)チャージャーズ
  • チャーリー・ジョイナー(英語版)(チャージャーズ)
タイトエンド
  • ケレン・ウィンズロー(英語版)(チャージャーズ)
オフェンシブラインマン
ディフェンシブエンド
ディフェンシブタックル
  • ゲーリー・ジョンソン(チャージャーズ)
  • チャーリー・ジョンソン(英語版)イーグルス
ラインバッカー
コーナーバック
セイフティ
プレースキッカー
パンター
キックリターナー




クリーブランド・ブラウンズ先発QB
1940年代
1950年代
  • ラターマン
  • パリリ
  • オコネル
  • プラム
1960年代
  • ドーソン
  • ニノウスキ
  • ライアン
  • レーン
  • ネルセン
1970年代
  • フィプス
  • ゴールト
  • サイプ
  • キュアトン
  • メイズ
  • ラック
1980年代
  • マクドナルド
  • ダニエルソン
  • コーザー
  • クリステンセン
  • ペイゲル
  • ストロック
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
年代の分類は初先発のシーズンによる
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