光原エミカ

曖昧さ回避 この項目では、俳優、歌手について説明しています。本名と同姓同名の元女子自転車競技選手については「小倉輝美」をご覧ください。
みつはら えみか
光原 エミカ
本名 小倉 輝美
別名義 大 滝子
大 多貴子
生年月日 (1945-10-20) 1945年10月20日(78歳)
出身地 神奈川県横浜市
職業 俳優、元宝塚歌劇団トップスター
所属劇団 宝塚歌劇団 (1963-1978)
テンプレートを表示

光原 エミカ(みつはら エミカ、1945年10月20日[1]- )は、日本俳優歌手宝塚歌劇団卒業生、元月組トップスター。

神奈川県横浜市出身[1]。宝塚歌劇団時代の芸名は大 滝子(だい たきこ)。本名、小倉輝美。愛称だいちゃん。身長(現在の公称)160センチ[2]法政大学女子高等学校卒業。会社役員。

経歴

1963年、宝塚音楽学校を首席で卒業、49期生[3]。初舞台公演は星組公演『花詩集-1963年[3]』。同期に榛名由梨郷ちぐさらがいる。

大滝子の芸名は日本のバレエの権威大滝愛子から命名された[4]1964年12月1日に雪組[3]配属になっていたが、月組[3]へ組替えとなる。

1971年NHK総合テレビジョン天下御免』にてテレビデビュー[1]

1973年、月組トップ古城都の退団を受け、同期生の榛名由梨と共にトップスターに就任[3]。男役としては、比較的小柄で華奢な体格ゆえ男役らしさを造形することに苦労したと、後年本人が各種メディアのインタビューなどで語っている。

1974年、2月公演「白い朝/ロマン・ロマンチック」トップ披露公演。

同年、9月公演「秋扇抄/ベルサイユのばら」ー 初演『ベルばら』で、主役のフェルゼンを好演[5]。この作品が好評を博し、空前の大ヒットとなった[4]。以来再演を繰り返し、ベルばらブームの到来となる。2014年には通算観客数500万人を記録、宝塚歌劇団史上最大のヒット作となっている[3]

1975年、1月公演「春鶯囀/ラビング・ユー」芝居は専科から春日野八千代が特別出演して主演したためショーのみの主演。

同年、3月「春の宝塚踊り/ラムール・ア・パリ」主演。なお榛名が花組へ(同男役トップスターとして)異動、以後退団まで月組男役トップは大の単独体制となった[3]

同年、10月-11月「恋こそ我がいのち/イマージュ」主演。

1976年、フジテレビ『3時のあなた』の番組内で退団を発表[5]

同年5月14日-6月22日「スパーク&スパーク/長靴をはいた猫[3]宝塚大劇場公演千秋楽をもち、宝塚歌劇団を退団。宝塚退団後、「武田信玄」準レギュラー、「信長」準レギュラー、「青春家族」など女優としてテレビドラマ・映画などへの出演ほか、歌手活動を続ける[5]。ことにディナーショー、リサイタルなど音楽活動に重点を置いた活動をしている[5]

一時期、「大 多貴子」(だい たきこ、1988年当時)など芸名を変更していた時があった[1]

2016年、芸能生活53年。40年間続けて来たディナーショーも現在帝国ホテル、ホテルヒルトン東京お台場で毎年行い続けている[5]

2018年、芸能生活55周年を迎えた。

2024年5月22日、架空の映画制作費名目で知人から1千万円をだまし取ったとして詐欺容疑で逮捕された。逮捕容疑は2019年4月頃、70代女性に実際は所有していない不動産を担保にした映画制作への出資を呼びかけ、現金1千万円をだまし取ったというもので、2022年2月に刑事告訴されていた。だまし取った金は生活費や自身が主催するディナーショーの支払いにあてていたという[6][7]

エピソード

  • 1982年からほぼ毎年、ディナーショーやチャリティーショーを開催している[5]
  • 豪華なディナーショーを続けた経費がかさみ、佐川急便グループの佐川清元会長を頼り、渡辺広康元社長から1億3000万円の提供を受けた。しかし、佐川急便が返還を求めて提訴。1992年に東京地裁は「貸し付けであることは明らか」として全額返還を命じた[8]

宝塚歌劇団時代の主な舞台

  • 花詩集」 初舞台 (星組、1963年3月26日 - 4月29日 宝塚大劇場)
  • 「なよたけの恋」 杉知 「ラ・グラナダ」 ドミンゴ - (新人公演 ) (星組、1965年10月30日 - 11月30日 宝塚大劇場)
  • オペレッタ「春風とバイオリン」 フランク (雪組、1966年4月28日 - 5月31日 宝塚大劇場)
  • 忘れじの歌」 ヘンリー 「タカラジェンヌに乾杯」 (雪組、1967年3月2日 - 3月23日 宝塚大劇場)
  • 花のオランダ坂」 「シャンゴ (宝塚歌劇) 」 (雪組 1967年9月1日 - 9月28日 宝塚大劇場)
  • ウェストサイド物語」 チノ (月、雪組合同、1968年8月1日 - 9月1日、1969年3月1日 - 3月25日 宝塚大劇場) (新人公演トニー役) 本役 古城都
  • 「怒濤の果て」 魔王丸 「アリア・イン・ジャズ」 歌う男 (月組、1969年7月5日 ‐ 8月5日、宝塚大劇場)
  • 「纏おけさ」 「嵐が丘」 - (新人公演) (月組、1969年10月31日 - 11月29日、宝塚大劇場)
  • 「鴎よ波涛を越えて 」「青春のプレリュード」 歌う男(月組、1970年9月2日 - 9月30日、宝塚大劇場)
  • 「ドン・ホセの一生」 ツニガ大尉 「タイム・マップ」 (月組、1971年2月27日 - 3月24日、宝塚大劇場)
  • 「川は光る 」歌う男 「人魚姫」-アンデルセンの童話より (月組、1971年7月1日 - 7月29日、宝塚大劇場)
  • ゴールド・ヒル」 国之介 「ハレルヤ」歌手(月組、1971年12月2日 - 12月26日、宝塚大劇場)
  • 「蒼き湖 」リボール王子 「グラン・ソレイユ」 歌う青年(月組、1972年7月29日 - 8月31日、宝塚大劇場)
  • 「鼓よ空に響け 」音若 「愛のラプソディ 」 砂の歌手(月組、1973年3月1日 - 3月22日、宝塚大劇場)
  • 霧深きエルベのほとり」フロリアン&フィックス 「ファニー・フィーリング」(月組、1973年5月26日 - 6月28日 宝塚大劇場)(新人公演 カール) 本役 古城都
  • 白い朝」 (山本周五郎 作 「さぶ」より) - さぶ 「ロマン・ロマンチック」(月組、1974年1月31日 - 2月26日、宝塚大劇場)
  • 秋扇抄」 「ベルサイユのばら」- フェルゼン (月組、1974年8月29日 - 9月26日、宝塚大劇場)
  • 「春鶯囀」 - 豊秋 「ラビング・ユー」(月組、1975年1月1日 - 1月30日、宝塚大劇場)
  • 春の宝塚踊り」 「ラムール・ア・パリ」- ジュリアン (月組、1975年3月27日 - 5月12日、宝塚大劇場)
  • 恋こそ我がいのち」 (スタンダール 作 「赤と黒」より) - ジュリアン ・ ソレル 「イマージュ」(月組、1975年10月2日 - 11月11日、宝塚大劇場)
  • スパーク&スパーク」 「長靴をはいた猫」ー ペローの童話より - ジャック(月組、1976年5月14日 - 6月22日、宝塚大劇場)

テレビ出演

ディナーショー、コンサート

  • 昭和53年「ホテルオークラ」
  • 昭和55年「ホテルオークラ」
  • 昭和57年「パレスホテルディナーショー」
  • 昭和58年「パレスホテルディナーショー」4月、9月、12月
  • 昭和59年「日生アクトレスディナーショー」1月「パレスホテルディナーショー」4月、6月、12月「東京プリンスホテルディナーショー」10月
  • 昭和60年「パレスホテルディナーショー」1月、4月、9月、12月
  • 昭和61年「パレスホテルディナーショー」1月、5月
  • 昭和62年「ディナーショー」2月、3月、4月、6月
  • 昭和63年「ディナーショー」3月、4月、12月
  • 平成元年「大阪東京コンサート」5月、9月
  • 平成2年「パレスホテルディナーショー」5月
  • 平成3年「パレスホテルディナーショー」5月、6月、7月、8月
  • 平成4年「パレスホテルディナーショー」4月、8月
  • 平成5年「スパイラルホールディナーショー」4月、12月
  • 平成6年「スパイラルホールディナーショー」4月、8月、12月
  • 平成7年「スパイラルホールディナーショー」2月、7月
  • 平成8年「京都チャリティーオンステージ」その他12月
  • 平成9年「プリンスホテルディナーショー」1月、7月、8月、12月
  • 平成10年「チャリティーショー」6月、8月、12月
  • 平成11年「芸能生活35周年」コンサート・ディナーショー
  • 平成12年「チャリティーコンサート」 「クリスマスディナーショー」
  • 平成13年「チャリティーコンサート」 「サマーディナーショー」
  • 平成14年「チャリティーコンサート」 「ディナーショー」「青山円形劇場 愛のサマードラマティックコンサート」
  • 平成15年「チャリティーコンサート」 「ディナーショー」「青山円形劇場 愛のサマードラマティックコンサート」 「芸能生活40周年ディナーショー」
  • 平成16年「帝国ホテルディナーショー」
  • 平成17年「東京台場日航ホテルディナーショー」
  • 平成18年「帝国ホテルディナーショー」(チャリティーコンサート)
  • 平成19年「帝国ホテルディナーショー」(チャリティーコンサート)
  • 平成20年「帝国ホテルディナーショー」(チャリティーコンサート)
  • 平成21年「帝国ホテルディナーショー」(チャリティーコンサート)
  • 平成23年「帝国ホテル クリスマスディナーショー」(チャリティーコンサート)
  • 平成24年「お台場・ホテル日航東京 ディナーショー」(チャリティーコンサート)「帝国ホテル クリスマスディナーショー」(チャリティーコンサート)
  • 平成25年「お台場・ホテル日航東京 ディナーショー」(チャリティーコンサート)芸能生活50周年「帝国ホテル クリスマスディナーショー」(チャリティーコンサート)
  • 平成26年「お台場・ホテル日航東京 ディナーショー」「帝国ホテル クリスマスディナーショー」(チャリティーコンサート)
  • 平成27年「お台場・ホテル日航東京 ディナーショー」「チャリティーコンサート」
  • 平成28年「ヒルトン東京お台場 ディナーショー」
  • 平成29年 「ヒルトン東京お台場ディナーショー」
  • 平成30年 「帝国ホテルディナーショー」 「ヒルトン東京お台場ディナーショー」
  • 令和元年 「帝国ホテル芸能生活55周年記念ディナーショー」
  • 令和3年「帝国ホテルクリスマスディナーショー」

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d 週刊テレビ番組(東京ポスト)1988年8月19日号「大 多貴子プロフィール」30頁
  2. ^ 公式HPプロフィール2020年6月22日閲覧
  3. ^ a b c d e f g h 監修:小林公一『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡り続けて(人物編)』、阪急コミュニケーションズ2014年4月1日、66-67頁。ISBN 9784484146010
  4. ^ a b 2016年7月12日原宿テレビ・道玄坂スタジオHP放送ゲスト「光原エミカ」経歴2020年6月22日閲覧
  5. ^ a b c d e f 光原エミカ公式HP・芸能史2020年6月22日閲覧
  6. ^ “元宝塚トップスター逮捕 知人から1千万円詐取容疑 月組でベルばら”. 朝日新聞. (2024年5月22日). https://www.asahi.com/sp/articles/ASS5Q251LS5QUTIL00YM.html 2024年5月22日閲覧。 
  7. ^ “元宝塚トップスターの78歳女を逮捕 映画製作費名目で1000万円詐取疑い”. 日刊スポーツ. (2024年5月22日). https://www.nikkansports.com/m/general/news/amp/202405220000877.html 2024年5月22日閲覧。 
  8. ^ “逮捕の元宝塚「大滝子」、在籍時は「ベルばら」初代フェルゼン 退団後は金銭トラブル絶えず”. 産経新聞. (2024年5月23日). https://www.sankei.com/article/20240523-6IUFKZCU4ZO4XEPKRWU3XYEBK4/ 2024年5月23日閲覧。 

関連項目

外部リンク

  • 光原エミカ Official Web Site
宝塚歌劇団
 
各組
 
花組
所属生徒
男役
娘役
歴代主演男役
歴代主演娘役
歴代組長
歴代副組長
 
月組
所属生徒
男役
娘役
歴代主演男役
歴代主演娘役

住江岸子・・笹原いな子・・初代有明月子・・雲野かよ子・・勿来なほ子・・轟夕起子・・浦島歌女・・淡島千景・・固定スター不在(筑紫まり加茂さくらら)・・八汐路まり - 初風諄 - 小松美保 - 五條愛川 - 黒木瞳 - こだま愛 - 麻乃佳世 - 風花舞 - 檀れい - 映美くらら - 固定スター不在 - 彩乃かなみ - 固定スター不在 - 蒼乃夕妃 - 愛希れいか - 美園さくら - 海乃美月(現役)

歴代組長
歴代副組長
 
雪組
所属生徒
男役
娘役
歴代主演男役
歴代主演娘役
歴代組長
歴代副組長
 
星組
所属生徒
男役
娘役
歴代主演男役
歴代主演娘役
歴代組長
歴代副組長
 
宙組
所属生徒
男役
娘役
歴代主演男役
歴代主演娘役
歴代組長
歴代副組長
 
専科
現役の理事
現役生徒
過去の主な在籍者
新専科に在籍していた生徒
 
スタッフ一覧
経営者
演出
音楽
振付
舞台美術
 
生徒・期別一覧
1 - 10
11 - 20
21 - 30
31 - 40
41 - 50
51 - 60
61 - 70
71 - 80
81 - 90
91 - 100
101 - 110
 
公演一覧
1910年代
1920年代
1930年代
1940年代
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
 
用語一覧
専用劇場
定期公演会場
劇団統括団体
関連会社
メディア展開
関連項目
歴代主演男役・主演娘役・組長・副組長の'・・'は先代次代関係なし、'-'は先代次代関係あり。◎マークは現在宝塚歌劇団に在籍している演出家。
宝塚歌劇団月組主演男役(1973.11.30? - 1976.6.22)

天津乙女(1928年〜1933年月組組長、1980年在団のまま死去) ・・ 門田芦子(〜1933年月組組長、1933年〜1937年星組組長、1938年退団) ・・ 小夜福子(1939年からは月組組長も兼任、1942年退団) ・・ 佐保美代子(1944年退団) ・・ 久慈あさみ(1950年退団) ・・ 南悠子(1971年退団) ・・ 故里明美(1959年退団) ・・ 藤里美保(1964年退団) ・・ 内重のぼる(1967年退団) ・・ 古城都(1967年5月31日?〜1973年11月29日?) - 大滝子&榛名由梨(1973年11月30日?〜1975年1月30日) - 大滝子(1975年1月31日〜1976年6月22日) - 榛名由梨(1976年6月23日〜1982年7月31日<1979年〜副組長兼任>、1982年8月1日専科へ組替)  - 大地真央(1982年8月1日〜1985年9月1日) - 剣幸(1985年9月2日〜1990年12月26日) - 涼風真世(1990年12月27日〜1993年7月31日) - 天海祐希(1993年8月1日〜1995年12月26日) - 久世星佳(1995年12月27日〜1997年4月30日) - 真琴つばさ(1997年5月1日〜2001年7月2日) - 紫吹淳(2001年7月3日〜2004年3月21日) - 彩輝直(2004年3月22日〜2005年5月22日) - 瀬奈じゅん(2005年5月23日〜2009年12月27日) - 霧矢大夢(2009年12月28日〜2012年4月22日) - 龍真咲(2012年4月23日〜2016年9月4日) - 珠城りょう(2016年9月5日〜2021年8月15日) - 月城かなと(2021年8月16日〜)

'・・'は基本、先代次代関係なし。'-'は先代次代関係あり。
宝塚版 ベルサイユのばら 主要キャスト
大劇場
東宝公演
(本公演)
オスカル
アンドレ
マリー・アント
ワネット
フェルゼン
ロザリー
全国ツアー
その他劇場
オスカル
アンドレ
マリー・アント
ワネット
フェルゼン
ロザリー
関連項目