利島

曖昧さ回避 豊島」とは異なります。
利島
上空から見た利島
所在地 日本の旗 日本東京都
所属諸島 伊豆諸島
座標 北緯34度31分13秒 東経139度16分45秒 / 北緯34.52028度 東経139.27917度 / 34.52028; 139.27917座標: 北緯34度31分13秒 東経139度16分45秒 / 北緯34.52028度 東経139.27917度 / 34.52028; 139.27917
面積 4.12 km²
海岸線長 7.7 km
最高標高 507.5 m
最高峰 宮塚山
利島の位置(日本内)
利島
     
 プロジェクト 地形
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利島(としま)は、伊豆諸島に属する日本の有人島である。

地理

海上から見た利島の全景。

伊豆七島の一つであり、行政区画東京都利島村に属する。

東京から144km、伊豆大島から南に27kmにある島[1]で「外島」と書かれることもある[2]。面積4.12平方キロメートル[2]、外周7.7キロメートル[1]

伊豆七島では最小の島であり、最高峰の宮塚山(標高507.5メートル)を中心とした円錐形の火山島(複成火山)である[1][2][3]

島の周囲は高さ200メートルの海食崖に囲まれ、良質な港に恵まれずに天候が悪化すると定期船でも通過することがあり、100メートル級の桟橋が完成したのも昭和56年(1981年)のことであった[1][2]

それでも、古くから人が定住していたことが知られ、大石山遺跡・ケッサイ山遺跡などの古代集落の跡が確認できる[2]

自然環境

島の全体を豊かな照葉樹林が覆い[2]、特に椿が島の8割を占めていると言われ[1][4]椿油が島の特産品になっている[2]サクユリの栽培も盛んであり、本島に由来する「サクユリシントシマ」という品種も存在する[4]。また、本島産のノコギリクワガタは、伊豆諸島の南部に見られるミヤケノコギリクワガタとは異なり原名亜種とされている[4]

海食崖の南斜面にはオオミズナギドリ生息地がある[1][4]

他の伊豆諸島の島々と同様にミナミハンドウイルカが定着しており、アオウミガメも見られるためにイルカウォッチングやダイビングツアーにおける遭遇率も比較的に高い[4][5]サメなども見られる[4]。また、利島の周囲にもクジラが生息しているが船舶との衝突の危険性もあるため、一帯は航行上の要注意海域の一つとして見なされている[6]

昭和初期にはノネズミによる農業被害が顕著となり、イタチを放獣して退治した記録も残る[7]ニホンイタチは、伊豆諸島においては伊豆大島にのみ在来種として自然分布している[8]

脚注

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  1. ^ a b c d e f 「利島」『島嶼大事典』
  2. ^ a b c d e f g 「利島」『東京都の地名』
  3. ^ “9.国内外の主な火山現象による津波観測記録一覧表、10.個別火山の津波発生要因に関する調査結果の詳細”. 原子力規制委員会. 2022年1月10日閲覧。
  4. ^ a b c d e f 東京都 環境局, 利島の動植物
  5. ^ 利島ドルフィンプロジェクト, 日本の離れイルカ
  6. ^ 東海汽船株式会社, 3017年10月16日, 安全への取り組み
  7. ^ “伊豆諸島におけるイタチ導入:歴史と事実と教訓”. 東邦大学理学部生物学科. 2021年12月14日閲覧。
  8. ^ 東京都大島支庁, 2014年, 大島の哺乳類

参考文献

  • 日外アソシエーツ株式会社編 『島嶼大事典』 日外アソシエーツ、1991年。ISBN 4-8169-1113-8 P349.
  • 平凡社地方資料センター編『東京都の地名』〈日本歴史地名大系13〉 平凡社、2002年。ISBN 978-4-5824-9013-8 P1261-1262.

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非実効支配下の島は除く。印は民間人の定住者が居ない島嶼。太字特定有人国境離島地域に指定されている島嶼。
印は架橋などにより本土・沖縄本島と陸続となったが、引続き離島振興法などに指定されている島嶼。
印は本土・沖縄本島と橋で繋がらない有人島と架橋されている島嶼。印は一般利用可能な定期航路・航空路等を有しない未架橋の島嶼。
印は過去に離島振興法などに指定されていた島嶼あるいは法令上で無人指定離島として扱われる島嶼。
関連項目:日本の島の一覧 - 日本の離島架橋 - 離島振興法 - 小笠原諸島振興開発特別措置法 - 奄美群島振興開発特別措置法 - 沖縄振興特別措置法 - 離島航路整備法 - 有人国境離島特別措置法 - しま山100選

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