レスクヴァ

古エッダ』の、19世紀にスウェーデンで出版された版より。山羊に牽かれる箱車にトールと共に乗っているのはレスクヴァ、シャールヴィロキであろう。

レスクヴァ[1]ロスクヴァ[2]とも。古ノルド語: Röskva)は、北欧神話の、『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』に登場する人間の女性である。

彼女は雷神トール召使いシャールヴィの妹である[3]

『スノッリのエッダ』は、トールがレスクヴァの家族の元を訪れたとき、彼女の兄シャールヴィが、トールが屠殺した山羊タングリスニとタングニョーストの骨の1つを傷めたことを語っている。 この山羊はトールの祝福によって生き返る力を持っていた。 しかし、山羊を生き返らせた時、山羊は普通に歩くことができなかった。 この償いのために、レスクヴァと兄は、召使いとしてトールに仕えなければならなくなった[3]。 (詳細はシャールヴィを参照)

その後レスクヴァは、兄とともに、トールとロキに従って、ウートガルズの王で霜の巨人ウートガルザ・ロキの館へ旅することになった[3]

兄と異なり、彼女の物語はほとんど語られない。

脚注

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  1. ^ 『エッダ 古代北欧歌謡集』などにみられる表記。
  2. ^ 『北欧の神話 神々と巨人のたたかい』(山室静筑摩書房、1982年、ISBN 978-4-480-32908-0)などにみられる表記。
  3. ^ a b c 『エッダ 古代北欧歌謡集』261頁。

関連項目

ウィキメディア・コモンズには、シャールヴィとレスクヴァに関連するメディアがあります。

参考文献

  • V.G.ネッケル他編 『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年、ISBN 978-4-10-313701-6。
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ミョルニルを象ったペンダント スウェーデンのスコーネ、1877年
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